悠久のラボラトリ

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フィリスのアトリエ アイテムWT計測方法

目的

WT(待機時間)は、近年のアトリエシリーズの戦闘において重要な役割を果たします。そのWTをなるべく正確に測りたいと思ったことはないでしょうか?

行動順を示すタイムラインにおける「丸印いくつ分」という数え方は、目安にはなりますが正確ではありません。丸印の間隔1つ分に相当するWTの値は一定ではなく、戦闘中に変動しているからです。

そのようなWTをなるべく正確に計測する方法を記載します。これによりアイテム間のWT比較や、WTを操作する効果・特性についての検証が可能となります。

今回の説明では攻撃アイテムに限定します。

簡単な計測方法

あまり正確でないかわりに簡単な方法です。以下の2つのアイテムを同じ敵に投げて、ダメージの比を計算します。

ブリッツコア1

ブリッツコア2

(WT) = { (コア2ダメージ) / (コア1ダメージ) - 1 } * 100 / 0.07

これで大体のWTが求まります。

この2つのアイテムの差は、特性「チャージアイテム」があるかどうかです。この特性はアイテムの威力を WT * 0.07 % 増加させます。例えばWTが500であれば強化率は35%です。このチャージアイテムでどれだけ威力が上がったかを見れば、WTが逆算できるというわけです。

乱数の影響を避けるため、特性は「期待値大幅増」「鉄板の効果」を付けます。また戦闘中のアイテム選択画面で「防御無視ダメージ」と表示されるものをなるべく選びましょう。そうでないものは、たとえ「期待値大幅増」「鉄板の効果」を付けていても、ダメージが乱数でブレることがあります。

簡単な計測方法の問題点

この方法は非常に単純ですが、あまり正確な値ではありません。

アイテムダメージの計算には、アイテムの基礎ダメージや効果の威力値、特性による威力強化、そして装備やパッシブスキルによるアイテム強化など、多くの数値が絡みます。この計算の途中では何度か「小数点以下切り捨て」という処理が含まれます。この切り捨てにより、細かいWTの差が消えてしまうことがあります。

仮に計算の処理が全て解明されていれば、たとえ途中で切り捨てがあっても、WTが「○○~○○の間に含まれる」という範囲までは絞り込むことが出来ます。ただし、この計算の処理を全て解明するのは簡単ではありません。

別の問題として、「期待値大幅増」「鉄板の効果」「チャージアイテム」で特性枠を全て消費してしまうという問題もあります。これは、「マッハスロー」「トップの風格」などWTを変動させる特性を検証する際に障害となります。

詳しい測定方法

これらの問題点は、ダメージの計算が複雑であり、かつ乱数が含まれている、ということが原因です。そこで、ダメージ以外の手段でWTを計測できないか考えてみます。

「チャージアイテム」等で得られる威力強化は、ダメージだけでなく、ステータスの上昇・低下をはじめとするいくつかの補助効果にも影響を与えることがわかっています。ステータスの上昇・低下は計算が単純であり、乱数も含みません。これを活用します。

ただし、小数点以下の切り捨てにより細かい差が分からなくなってしまうという問題は残ります。元々の変化量が大きければ大きいほど、より良い精度でWTを計測することができます。アイテムに乗せられる効果でステータス変化量が最も大きいのは「憤怒の評決」で、対象の元々の能力値が低い場合は攻撃力・防御力・素早さがそれぞれ +100 されます。

この数値は「チャージアイテム」等の特性により、+25%を上限として強化されます。この強化値からWTを逆算します。

以上をもとに、WT計測に使うアイテムを紹介します。

憤怒の評決とともに、「待機時間強化」「待機時間強化+」「チャージアイテム」をそれぞれ付けています。この3つのアイテムの強化量を調べることで、より細かくWTを絞り込むことが出来ます。

これが計算のシートです。ダウンロード等していただき、計測結果の欄に強化値を入力すると、考えられるWTの範囲が計算されます。例えば3つのアイテムの強化値が順に 109, 113, 123 だった場合は、WTは 329~333 ということになります。

欠点はさきほども書いたとおり、ステータス変動の特性強化が+25%で打ち止めになってしまうことです。例えば「チャージアイテム」はWT=358で+25%に到達してしまい、それ以上のWTは区別できません。そのため、特に長いWTが測りづらいです。その場合は、特性強化が+25%を超えるような別の補助効果を併用することで計測精度を上げる方法もあります。

以上、WTをなるべく正確に計測する方法をまとめてみました。